ピープルカウントとは?効果や活用される業種、実施の手段を紹介

ショップ |

ピープルカウントは、店舗の売上向上に役立ちます。ピープルカウントとは、来店者数や顧客データなどを収集することです。本記事では、ピープルカウントによって収集できるデータやその重要性、実施の手段などを解説します。ピープルカウントが活用される業種も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

店舗分析の基本はピープルカウント

商業施設などの運営では、店舗分析が欠かせません。店舗分析をすることで、データを活用した効果的な販売戦略を導き出すことができるからです。ピープルカウントは、店舗分析の基本でもあります。

ピープルカウントにはいくつかの方法があり、いずれも来客数を数値化して正確に把握できます。把握できるのは店舗の混雑状況だけではありません。顧客の行動データも収集可能で、収集したデータは店舗運営に関するさまざまな場面で活用できます。

ピープルカウントで分かるデータ

ピープルカウントでは、具体的にどのようなデータが収集できるのでしょうか。まずはピープルカウントで把握できるデータを確認しましょう。

来店者数

ピープルカウントでは、顧客の入店および退店人数が分かります。ピープルカウントで活用するツールによっては、複数のテナントが入る商業施設において指定のエリア内にいる人数、顧客がどのように動いていたのかを把握することも可能です。

さらに、フロア回遊や各店舗の前を通り過ぎた人数も数えられます。これらのデータを利用すれば、各店舗への入店率も算出できます。

商品・エリアへの関心度

商品やエリア別に顧客の滞在時間を測定することもできます。商品の前でどの程度立ち止まっていたか、指定のエリア内で一定時間立ち止まった人はどのくらいいるのかなどのデータも収集可能です。

立ち止まっていた人数や滞在時間を収集すれば、顧客が対象の商品やエリアにどの程度関心を持っているのかが分かります。エリアを通過した人数と実際に商品を購入した人数のデータを利用して、エリアごとの購買率も算出できます。

店舗の混雑度

店舗内がどれだけ混雑しているのか、レジの混雑度はどの程度なのかも可視化できます。混雑した状態が続くと、顧客離れにつながってしまう可能性があります。ピープルカウントでは、混雑しやすい時間帯も具体的に分かるため、状況に応じた解決策の検討が可能です。

顧客の属性

顧客の属性とは、性別や年齢層など、顧客がどのような立場に属する人なのか分類したものです。どの属性が多く来店するのかが分かれば、ターゲットにする顧客の他、ターゲットが求める商品やサービスなども分析できるようになります。属性の分析は、マーケティングに不可欠です。

ピープルカウントを導入するメリット

ピープルカウントを導入すると、さまざまメリットが得られます。ここでは、ピープルカウント導入によるメリットを解説します。

売上・業務効率がアップする

ピープルカウントで収集した来店者数と購入者数を利用すれば、買い上げ率の算出が可能です。買い上げ率が分かれば、そのとき顧客が興味関心を持っている商品をリアルに把握でき、売上アップにつなげられます。

また、客足が落ち着いている時間帯は従業員の人数を減らしたり、人気の商品やエリアを把握して在庫管理に活かしたりするなど、業務効率に効果的な施策も打ち出せます。

顧客満足度が高まる

来店者数を分析して、店舗運営を見直すこともできます。例えば、人気の商品やエリアのスペースを広めにして商品やエリアを見やすくしたり、顧客が見つけやすい位置に配置したりと、顧客のニーズに応じた動線やレイアウトの最適化が可能です。

来店客の購買行動を分析すれば、顧客がより快適に過ごせる店舗にブラッシュアップしていけます。ブラッシュアップを続けていくことで、顧客満足度も高まります。

空調の最適化につながる

店舗コストのなかでも、多くの割合を占めるのが空調にかかる費用です。来店者数やどのエリアに多くの人が集まっているのかなどが把握できれば、状況に応じて空調を最適化できます。無駄なエネルギー消費を抑えられるため、コスト削減や省エネが可能です。空調の最適化で快適な環境を提供できることは、来店者にとってもメリットです。

施策効果を振り返れる

来店者数や顧客の動向が把握できると、イベントやプロモーションなどの施策効果の確認や、ブラッシュアップも可能です。施策実施前と実施後の来店者データを確認・比較すれば、具体的な数値で評価できるからです。人気のあったイベントを継続したり、前後のデータに変化がない場合は新たな施策を検討したり、次の施策をよりよいものにしていけます。

防犯に役立つ

ピープルカウントでは、店舗内の人の動きも把握できるため、防犯にも役立ちます。万引きや迷惑行為をしている人、不審な動きをしている人はいないかなどを把握できるからです。また、立ち入り禁止エリアや危険な場所などへの侵入も防げます。なかには不審な動きをする人がいると、アラートを送るシステムもあります。

ピープルカウントの方法

ピープルカウントの方法は、主に「手動」「カメラ」「専用システム」の3種類です。

手動でカウントする

数取器やスマートフォンのアプリを使用する方法です。ピープルカウントのアプリには、収集したデータをアップロードできるものや、最大目標値を設定できるものなどもあります。一般的な数取器なら安価で購入でき、アプリなら無料のものもあるため、コストを抑えられる点がメリットです。

一方で、カウント作業を行う担当者に負担がかかったり、数え間違いといった人的ミスが起こりやすかったりする点はデメリットです。また、データ収集やデータの分析に時間がかかりやすく、リアルタイムで情報収集がしたい場合は向きません。

カメラ映像からカウントする

天井にカメラを設置して、映像からAI処理で人数をカウントする方法です。既存の防犯カメラに追加できるものや、タブレット端末にアプリをダウンロードして、店舗の出入口に設置しておくものもあります。手動ではないため従業員に負担がかからず、自動で計測できる点はメリットです。

ただし、機器やシステム、機器の設置場所によって計測精度にバラツキがある点はデメリットです。ピープルカウントのデータを分析して効果的に活用するためには、高い精度が必要になります。中には指定エリア内の同時カウント人数に制限がある機器もあるため、注意が必要です。

ピープルカウント専用システムでカウントする

ピープルカウント専用システムは、ピープルカウンター、トラフィックカウンターとも呼ばれるシステムです。ピープルカウントを目的としているシステムなので、手動やカメラに比べて計測精度が高い傾向にあります。正確なデータが収集でき、実情に沿ったより効果的な施策を展開しやすい点がメリットです。

ピープルカウント専用システムとは?

多くのピープルカウンターで用いられているのは、3DセンサーやAIカメラによる画像処理です。通常のカメラとは異なり3Dで計測するため、光や影の影響を受けにくく、より精度の高いデータが収集できます。

中にはプライバシーに配慮した個人を特定しない仕組みや、従業員を除外する機能が搭載されたものなどもあります。来店者数や滞在時間などの細かいデータ収集や、防犯対策が一度にできることが特徴です。

ピープルカウントが活用される業種

ピープルカウントはどのような業種で活用できるのでしょうか。ここでは、ピープルカウントが実際に活用されている業種を解説します。

店舗・飲食店

来店者数や時間帯別の混雑度、待ち時間の長さ、顧客の属性などを計測して、購買行動のパターンや購買率などを分析します。来店数が多い時間帯や顧客の属性が把握できれば、マーケティング戦略に役立てられます。

また、曜日や時間ごとの混雑度を分析して、従業員の人数を調整したり、セキュリティ対策を強化したりすることも可能です。人の動きを察知するシステムが搭載されていれば、無銭飲食や万引きの防止にもつながります。

ショッピングモール・百貨店

複数のテナントが集合しているショッピングモールや百貨店では、全体の来店者数に加えて顧客の出入りが多い店舗やエリアも特定できます。人が多く集まるエリアに広告を表示したり、主要なテナントを配置したりすれば、集客数の向上につなげられます。

イベントや季節・天候別の来店者数や購買行動のパターンを分析して、イベントの測定効果や季節・天候別の集客対策の検討も可能です。曜日や時間帯別の顧客の属性データなどを活用して、ターゲット層も明確にできます。

宿泊施設・ホテル

施設内やエリア別の混雑度を測定して、館内施設の利用状況や混雑緩和に役立てられます。例えば、フロントや温泉施設などが混雑する時間帯が把握できれば、その時間帯は対応できる従業員の人数を増やす、利用者が訪れる時間帯を分散できるような施策を検討する、などの対策ができます。

立ち入り禁止エリアや屋上など危険なエリアに設置しておくと、防犯や事故防止にもつながります。

駅・バス停・空港

大人数が利用する公共の場では、ピープルカウントで収集した情報を活用して、スムーズな動線設計が可能です。混雑しやすいエリアや時間帯を分析して対策を検討したり、混雑情報を利用者にも発信したりすれば、混雑緩和にもつながります。万が一の災害時やアクシデント発生時も、人が多いエリアごとに対応する人数を調整するなど、適切な対応を取りやすくなります。

美術館・博物館

来館者数や滞在時間を分析することで、人気のある展示・イベントを把握し、今後の企画に活かせます。来館者の属性を分析して、施設のPR方法の検討にも役立てられます。施設内の混雑データを活用すれば、混雑度に応じて入場者を制限したり、空調を最適化したりすることも可能です。また、人の動きも把握するピープルカウントは、作品を守る防犯対策にもつながります。

まとめ

ピープルカウントは、来店者数や顧客の属性、購買行動のパターンなどの把握が可能です。収集したデータは、販促活動に役立てたり、業務効率や顧客満足度向上のために活用したりできます。幅広い業種で活用できるため、店舗や施設が抱える課題がある場合は、導入を検討してみましょう。

丹青社では、多様な施設の調査・企画・設計・施工・運営管理に至る幅広い分野で、事業展開を行っています。チェーンストア事業ではパイオニアとしての競争優位を築き、文化施設事業では専門のシンクタンクを備え業界No.1のシェアを誇ります。店舗や施設の課題は、丹青社にご相談ください。

この記事を書いた人

株式会社丹青社

「こころを動かす空間づくりのプロフェッショナル」として、店舗などの商業空間、博物館などの文化空間、展示会などのイベント空間等、人が行き交うさまざまな社会交流空間づくりの課題解決をおこなっています。

この記事を書いた人

株式会社丹青社