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こだわりのオフィスインテリアにするには?検討するポイントと事例を紹介
ワークプレイス |
オフィスインテリアにこだわることで、生産性向上につながるなどメリットは多数あります。この記事では、オフィスレイアウトの刷新を検討している担当者に向けて、オフィスインテリアにこだわるメリットやオフィスインテリアを検討する際のポイントを解説します。こだわりのオフィスインテリアに取り入れたいアイテムも紹介するため、参考にしてください。
目次
オフィスインテリアとは

オフィスインテリアとは、オフィス家具だけを指すものではありません。デスクやチェアなどの家具だけでなく、壁紙や床材、照明などのオフィス空間を構成するすべてが含まれています。
従来のオフィスインテリアでは、業務遂行のために必要なものだけを揃えるという傾向がありました。しかし、近年ではデザイン性も重視する傾向が高まっており、企業イメージなどに合ったインテリアにする企業も増えています。
また、「働きやすさ」にフォーカスしてデザインとともに機能性を追求したものを選ぶなど、こだわったオフィス作りが高い注目を集めています。
オフィスインテリアにこだわる3つのメリット

オフィスインテリアにこだわることによって、3つのメリットがあります。ここでは、各メリットについて詳しく解説します。
生産性向上が望める
目的に合わせてオフィスインテリアにこだわることで、従業員の働きやすい環境が整うため生産性向上が期待できます。従来のように業務を行う執務スペースだけを整えるのではなく、集中して業務に当たれるようなオフィスインテリアにすることにより、メリハリをつけながら仕事に臨めるため生産性向上につながります。
たとえば、業務に集中できるブースを設ける、リラックスできるようなラウンジを設置するなどすることで、働きやすいオフィスインテリアの構築が可能です。
コミュニケーションが活性化する
オフィスインテリアを工夫することで、コミュニケーションの活性化にもつながります。「コミュニケーションの取りやすさ」を意識したオフィスインテリアにすることで、従業員同士のコミュニケーションが円滑になるでしょう。
動線や目線の高さを考慮して話しやすい環境を作ることが可能です。また、ミーティングスペースやカフェスペースなどを設けることにより、普段は関わらない従業員同士のコミュニケーション促進につながります。
関連記事:オフィスコミュニケーションを活性化するためのレイアウトやスペースを紹介!
企業のイメージアップにつながる
オフィスインテリアにこだわることで、企業のイメージアップにつながることも大きなメリットです。企業のイメージに合わせたおしゃれなインテリアにすることで、商談や打ち合わせなどで訪れた取引先や顧客に対してのイメージアップが図れます。
また、こだわりのオフィスインテリアは求職者に対するアピールにもなるため、採用活動にも有利に働くでしょう。従業員の満足度が向上し、離職率の低下につながる可能性もあります。
オフィスインテリアを検討するときの6つのポイント

オフィスインテリアを検討する際には、意識したいポイントがあります。ここでは、6つのポイントを解説します。
目的を明確にする
まずは、なぜオフィスインテリアを刷新したいのか、目的をしっかり定めましょう。目的によって適切なオフィスインテリアは異なるため、初めに目的を明確にしておくことで自社に合ったオフィスインテリアを実現しやすくなります。
たとえば、業務に集中しやすい環境を作りたい場合は機能性を重視したインテリアにするなどです。その他にも、業務と休憩のメリハリをつけて働きやすい環境を作りたい、企業のブランドイメージを取引先などに伝えたいというように、具体的な目的を定めましょう。目的やゴールを明確にすることで、適したインテリアが選びやすいです。
オフィスインテリアのコンセプトを決める
目的を明確にしたら、オフィスインテリアのコンセプトを決定しましょう。どのようなオフィスにするかといったコンセプトは、企業のイメージや目的によって異なります。たとえば、カジュアルやポップ、シック、モダン、スタイリッシュなどさまざまなコンセプトがあります。
コンセプトに応じて、適したカラーや素材を選びましょう。コンセプトカラーは心理的な影響が大きいため、慎重に選択します。また、企業のロゴに合わせてコンセプトカラーを決めるケースもあるようです。業務内容やエリアによってカラーを変える方法もあります。
関連記事:オフィスづくりにコンセプトが重要な理由とは?コンセプトの決め方や手順を解説
予算を決める
オフィスインテリアを刷新するには、ある程度の予算が必要です。そのため、予算を確保しておきましょう。どのようなインテリアを実現したいのかを考え、予算とのバランスを取りながら検討します。予算が限られている場合には、レンタルや中古などを利用してコストを抑える方法もあるため、上手に活用しましょう。
業務内容や働き方を考慮する
オフィスインテリアを変える場合には、業務内容や働き方を考慮する必要があります。自社の業務内容や従業員の働き方によって、適切なインテリアは異なります。従業員が働きやすい環境を構築することが重要になるため、業務内容に合わせた大きさのデスクや必要な収納スペースなどを検討しましょう。
たとえば、事務作業が多い場合には書類を置くスペースやパソコンでの作業性などを考えたデスクサイズ、収納スペースなどを用意します。また、働き方に応じて、固定席か自由に席を選べるフリーアドレス制にするかなど、オフィスの運用方法についても同時に検討しておくと、働きやすいオフィス環境の構築につながるでしょう。
関連記事:オフィスをフリーアドレスにする手順とは?基本から導入事例も
機能性を重視する
デスクワークが中心の業務内容の場合には、業務のほとんどの時間をオフィスで過ごすことになります。オフィスワークを快適に進められるかどうかは、生産性につながるためデザインだけではなく機能性も重視しましょう。
特に、オフィスデスクやオフィスチェアなどの身体に触れるインテリアについては機能性を重視したほうが快適に作業しやすくなります。たとえば、人間工学に基づいた高機能チェアを導入するなどして、身体的な負担を軽減し従業員のパフォーマンス向上を目指すのもよい方法です。
オフィスのスペースに合わせる
オフィスに設置できる家具やアイテムは、どの程度のスペースを確保できるかによって異なります。事前にデスクやアイテムなどを設置する場所のサイズをチェックしておき、設置可能かを確認しておくことが大切です。
また、窓際や壁際などのデッドスペースになっている場所がある場合には、新たなインテリアを設置して有効活用する方法もあります。また、ある程度余白を確保しておき、適切な動線を確保できるようにしましょう。通路やデスクなどの具体的なサイズは以下の章で解説するため、そちらを参考にしてください。
オフィスインテリアでおさえておきたい基本的なサイズ
オフィスインテリアでは、サイズを把握しておくことが重要です。ここでは、通路・デスク・座席のサイズを解説します。
通路のサイズ
メイン通路は、最低でも幅120cmは必要になります。1人が通行する際に必要なスペースは60cmとなっているため、2人が問題なく通れるように120cmの通路幅を確保するようにしましょう。
デスクのサイズ
デスクサイズは、幅120cm・奥行70cm以上が目安となります。このサイズが一般的によく使われるサイズですが、業務内容によって必要なデスクサイズは異なります。また、役職が上がるとデスクサイズが大きくなることもあるようです。
座席のサイズ
座席のサイズは、最低幅40cmが目安です。座席のサイズが狭すぎると窮屈で作業しにくくなるため注意しましょう。また、通路に面している場所の座席は人が通るスペースも考慮してサイズを選ぶ必要があります。
多様な働き方を実現するオフィスインテリアのポイント

近年は、働き方改革の推進などにより働き方が多様化しています。そのため、多様な働き方に対応できるオフィスを構築することも重要です。ここでは、多様な働き方を実現するインテリアの要素を解説します。
昇降デスクを導入する
従来は、座りっぱなしの業務を解消する際には離席して移動する必要がありました。座りっぱなしを手軽に解消したい場合には、昇降デスクの導入がおすすめです。昇降デスクはデスクの高さをいつでも自由に変更できるため、気軽に体勢を変えられるというメリットがあります。
昇降デスクを導入することで、「座る」「立つ」といった身体的変化をいつでも加えられるため、疲労軽減や業務をしながらの気分転換などに役立ちます。
ファミレス席を設置する
ファミレス席を設置するのもよい方法です。ファミレス席とはソファを向かい合わせに設置して、中央にテーブルを配置するボックス席です。ファミレス席を設置することで、多目的な空間として活用できます。
たとえば、ミーティングや業務に集中したいときなど、時々のニーズに合わせた活用が可能です。また、ソファとテーブルがあればファミレス席を作れるため大規模な工事が必要ないため、設置する企業が増えています。
フリーアドレスにする
働きやすいオフィスを構築するには、オフィスの運用方法の検討も欠かせません。比較的簡単に取り入れられる方法としては、フリーアドレス制の導入が挙げられます。フリーアドレス制とは固定の席を決めずに、毎日異なる席に座って業務を行う方法です。フリーアドレスは人が流動的になるためコミュニケーションの活性化につながります。
また、固定席と比較するとフリーアドレスは、クリアデスクの意識が生まれやすいです。デスクをきれいに使う人が増え、情報セキュリティが強化される場合もあります。ただし、フリーアドレスでは個人収納スペースを別途用意しなければいけないため、注意しましょう。
関連記事:オフィスをフリーアドレスにする手順とは?基本から導入事例も
こだわりのオフィスインテリアに取り入れたいアイテム

こだわりのオフィスインテリアに取り入れたいアイテムを4つ紹介します。
グリーンアイテム
まずは、観葉植物などのグリーンアイテムです。観葉植物やフラワーボックスなどのグリーンアイテムは、ストレス軽減や視覚疲労の軽減、緊張を和らげるといった効果が期待できます。また、空間を仕切るためのアイテムとして取り入れてもおしゃれです。
日光が足りない、風通しに不安があるなど、植物を置くのに適してない場合には、フェイクグリーンという選択肢もあります。フェイクグリーンはお手入れの手間も軽減でき、手軽に緑を取り入れられます。
関連記事:オフィスにグリーンを置くとストレス軽減?メリットや取り入れ方を解説
エリアごとに異なる床材
床材は広い面積で目につきやすいため、オフィスの印象を大きく左右するアイテムの1つです。カーペットの色や柄など、エリアや目的に応じて変更するのもよいでしょう。
たとえば、執務エリアは集中力を上げられる寒色の床材を選ぶ、休憩エリアはリラックスできる木目や淡い色を選ぶなどします。床材やラグを変えることでパーテーションを設置しなくても空間を区切れるため、広々とした印象を与えつつエリア分けできます。
目的にあわせた照明
照明器具もこだわりたいアイテムの1つです。照明器具はさまざまなタイプがあり、選ぶタイプによって機能や印象が異なります。オフィスの照明としてはシーリングライトが一般的ですが、天井に埋め込むタイプのダウンライトや吊り下げ式のペンダントライトなどもあります。
照明は目的に合わせて選びましょう。照明の明るさや色などは、業務のしやすさに大きく関わる部分でもあるため、執務エリアは適度な明るさのある照明器具にするなど工夫が必要です。
木製の収納
オフィスの収納はスチール製が一般的です。しかし、こだわりのあるおしゃれなオフィスインテリアには無機質なスチール収納がマッチしないこともあるでしょう。
よりこだわりたい場合には、木製の収納がおすすめです。デザイン性が高く温かみのある木製の収納は、オフィスのインテリアの幅を広げてくれます。こだわりの空間をさらにランクアップさせられるため、自社のイメージやオフィスの雰囲気に合った木製収納を設置してみましょう。
オフィスインテリアにこだわった成功事例
ここでは、こだわりのオフィスインテリアを実現している事例を5つ紹介します。オフィスインテリア刷新の際の参考にしてください。
やまやコミュニケーションズ 本社オフィス
やまやコミュニケーションズ本社オフィスは、エントランスロビー・執務エリア・R&D・事務スペースから構成されているオフィスです。本社オフィス面積の縮小により効率的なレイアウト配置が必要、コミュニケーションの活性化を図りたいという課題がありました。
そこで、働き方に応じたエリア設定やプライベートを確保しつつ一体感のある空間づくりを行いました。自然と人が集まるプレゼンテーションスペース導入なども行い、従業員のパフォーマンス向上につながっています。
やまやコミュニケーションズ 本社オフィス | 実績紹介 | 株式会社丹青社
MonotaRO 本社
MonotaRO本社では、本社移転プロジェクトにあたってオフィスの存在意義やリアルなオフィス空間でしかできないことは何かを突き詰め、具現化することを課題としていました
そこで、あらゆるシチュエーションに対応できる場を実装しています。集中してミーティングできる会議室だけでなく、ダイナー風のオープンスペースや立ち話がしやすいハイカウンター、シアタースペースなどを設置することで、リアルコミュニケーションの活性化を実現しています。
コジマプロダクション新オフィス
コジマプロダクション新オフィスは、クリエイティブスタジオが必要とする機能性を拡張しつつ、遊び心や革新性を表現した空間です。快適かつ安全に過ごせるように配慮すること、デザイン性と機能の両立、セキュリティ・秘匿性を保持することなどが課題でした。
そこで、秘匿性の高いゲームコンテンツの同時制作を想定して、明確な動線と区画の配慮を行いました。これにより、デザイン性やセキュリティ・秘匿性の両立を実現しています。
コジマプロダクション新オフィス | 実績紹介 | 株式会社丹青社
USEN-NEXT GROUP オフィス
USEN-NEXT GROUPオフィスは、グループ企業9社約1,300人のオフィスを再開発ビルに移転統合しています。その際に課題となったのが、一体感がある空間づくりと近未来のサービスを体験できるプレゼンテーションスペースの構築です。
そこで、従業員が自由に業務にあたる場所を選択するABW(Activity Based Working )を推進しました。また、見通しのよいフロアにさまざまな家具やアクセントを組み合わせて多様な執務環境を準備して、課題解決につなげています。
USEN-NEXT GROUP オフィス | 実績紹介 | 株式会社丹青社
インテリジェンス ビジネスソリューションズ 本社
インテリジェンス ビジネスソリューションズ本社は、ITエンジニアという独自のワークスタイルにフィットしたオフィスをつくることやコミュニケーションの円滑化を図りたいという課題がありました。
そこで、オープンかつフレキシブルな空間によって、コミュニケーションの集約化や見える化を図っています。「クリエイティブベース」を設置することにより、従業員の交流をより広げることに成功しています。
インテリジェンス ビジネスソリューションズ 本社 | 実績紹介 | 株式会社丹青社
まとめ
オフィスインテリアにこだわることで、生産性向上やコミュニケーションの活性化などのメリットがあります。オフィスインテリアを刷新する際には、目的を明確にしたうえで働き方や業務内容に合ったインテリアにすることや機能性を重視することなどが重要です。こだわりのインテリアやアイテムを取り入れて、働きやすくおしゃれなオフィスを実現しましょう。
丹青社は、多様な施設の調査・企画・設計・施工・運営管理まで幅広い分野で事業展開を行っている総合力の高さが魅力です。事業ニーズに沿った空間を構築し、空間に新たな価値を生み出しています。オフィスインテリアの刷新をお考えなら、お気軽にお問い合わせください。
この記事を書いた人

株式会社丹青社
「こころを動かす空間づくりのプロフェッショナル」として、店舗などの商業空間、博物館などの文化空間、展示会などのイベント空間等、人が行き交うさまざまな社会交流空間づくりの課題解決をおこなっています。

この記事を書いた人
株式会社丹青社