工場に休憩室を作るメリットとは?デメリットや快適にするコツなど詳しく解説

ワークプレイス |

倉庫や工場では、快適な休憩室を設置することで従業員がリフレッシュできます。効率的に働ける環境を整えることが生産性向上に繋がるといえるでしょう。

この記事では、工場に休憩室を作るメリットなどを詳しく解説しています。工場における、リフレッシュに最適な休憩室の作り方にも触れるので、参考にしてください。

工場に休憩室は必要?

休憩は、仕事の疲労回復や集中力の維持に重要な役割を果たすものです。労働基準法では労働が6時間を超える場合に45分、8時間を超える場合に1時間の休憩が必要とされています。

倉庫や工場でも、効率よく仕事をするならしっかりと休憩をとることが大切です。快適な休憩室を設置することで従業員がリフレッシュし、効率的に働ける環境を整えることが生産性向上に繋がります。

工場に休憩室を設置するメリット

工場の休憩室には大きなメリットがあります。以下では、工場に休憩室を設置するメリットを解説します。

従業員のリフレッシュタイムに繋がる

工場の快適な休憩室は、従業員のリフレッシュタイムにつながります。

工場で長時間作業すると疲れが出てくるものですが、飲食が可能な休憩室でリラックスできれば、糖分を補給しつつ体をリフレッシュできるでしょう。また、空調をつければ熱中症対策にもなります。

集中力を必要とする工場の勤務で高いパフォーマンスを上げるには、休憩時間にしっかりと心身を休めることが欠かせません。

仕事の質やスピードが上がる

快適な休憩室で休憩がとれれば、仕事の質やスピードが上がります。

人間の集中力は約90分が限界と言われており、60分~90分に一度の休息をとることが理想的です。工場の仕事が忙しいと、つい休憩をとらずに仕事を続けようとしたり、少しの休憩で済ませようとしたりしがちですが、これでは低品質な仕事になる可能性があります。

快適な休憩室で短時間でもリフレッシュすれば、集中力が回復し仕事の質やスピードが上がるでしょう。

作業の安全性を高められる

快適な休憩室があることによって、作業の安全性を高められます。

一定の作業を長時間続けていると、どうしても集中力の低下は避けられません。工場では、集中力が低下するとミスや事故のリスクが高まってしまいます。

これに対して、休憩室で栄養補給や水分補給ができる環境を整えることで、集中力を回復させることが可能です。作業中の集中力を保つことができればミスや事故のリスクを減らせるため、作業の安全性が高まります。

仕事と休憩のメリハリがつく

休憩室があれば、仕事と休憩とのメリハリがつけられるようになります。作業現場から物理的に離れられることによって、休憩時間に専念できるためです。

休憩室がない場合は作業場の隅などで休憩をとる形になることが多いでしょう。休憩中も仕事を完全に切り離すことができず、しっかりリラックスできない可能性があります。休憩室があれば作業と休憩のメリハリがつき、従業員にリラックスできる環境を提供できます。

従業員同士のコミュニケーションが生まれる

快適な休憩室があると、自然と従業員同士のコミュニケーションが生まれやすくなります。

従業員同士でコミュニケーションがとれている場合、情報共有や気分転換が促進され、お互いの信頼関係も築きやすくなるでしょう。人と人との間に信頼関係があれば、業務における意思疎通がスムーズになったり、改善点があればお互いに言い合えるようになったりします。結果として、さまざまな面から業務に対する良い影響が期待できるでしょう。

離職率の低下が期待できる

快適な休憩室があると、従業員の満足度が高まり、職場に定着しやすくなるというメリットもあります。

休憩室がない場合、仕事中に休憩時間があったとしても心身がしっかりと休まらないため、仕事の負荷を大きく感じやすいでしょう。加えて従業員同士でのコミュニケーションもとりづらく、相談がしにくい環境になってしまいます。

一方、休憩時間にしっかりと心身を休めたり、お互いにコミュニケーションがとれたりすることで、ストレスが軽減されるでしょう。働きやすい環境が整い、離職率の低下が期待できます。

工場に休憩室を設置するデメリット

工場に休憩室を設置することには、以下のようなデメリットもあると考えられます。

休憩時間が長くなりやすい

休憩室を設置することで、従業員が休憩時間を延長してしまう可能性があります。快適な環境でリラックスし過ぎると、なかには仕事に戻るのを忘れる人も出てくるかもしれません。結果的に作業時間が減少すれば、生産性に影響を与えかねないでしょう。

したがって、休憩室を設置するのであれば、管理者は適切な休憩時間を守るように指導する必要があります。時計やチャイムを設置することも、休憩時間の管理に役立ちます。

人によっては声がうるさく感じる

休憩室が従業員のリラックスした会話の場となることで、他の従業員にとっては騒音となり、集中力を妨げることがあります。特に作業場と休憩室が近接している場合、この問題は顕著になるケースもみられるため注意が必要です。

休憩室の声がうるさいという弊害を生まないためには、休憩室の位置を工夫したり、休憩室をつくる際に防音対策をしましょう。

作業スペースが狭くなりやすい

休憩室を設置することで、工場内の作業スペースが減少する可能性があります。特に、スペースに限りがある工場では、狭い場所での作業になると作業効率に直接影響を与えることがあるでしょう。

したがって、休憩室の設置場所や大きさを慎重に計画し、作業スペースとのバランスを保つことが重要です。休憩室が狭すぎても快適性を損なうため、ちょうど良いサイズを検討してください。

設置費用や維持費用がかかる

休憩室の設置には初期費用がかかるでしょう。また維持管理にもある程度のコストがかかります。ここでいうコストには、休憩室の設備や備品の購入、空調や清掃の費用などが含まれます。

そのため、休憩室を設置する場合は予算を確保し、費用対効果を考慮して計画を進めることが必要です。予算を決めるときは、希望する休憩室の設備や規模から専門家に相談してみましょう。

工場の休憩室を快適にするポイント

工場の休憩室を快適にするには、次のようなポイントに留意すると効果的です。

防音対策を施す

工場の休憩室に防音対策を施すことで、休憩室内外の騒音を軽減し、静かで落ち着いた環境を作り出すことができます。また、休憩室内の会話や騒音が外に漏れにくくなり、作業エリアの集中力を維持するといったメリットにもつながります。

休憩室に防音対策を施すには、例えば吸音パネルを壁や天井に設置する、カーペットやカーテンを使用して音を吸収する、ドアや窓に防音材を取り付けるなどの方法があります。休憩室の設置場所によって最適な防音対策を施しましょう。

内装をおしゃれにする

休憩室の内装をおしゃれにすることで、従業員がリラックスできる快適な空間を提供することができます。壁紙や照明、家具のデザインを工夫し、明るく開放的な雰囲気を作り出すことで、従業員の気分が良くなり、リフレッシュ効果が高まるでしょう。

色使いやデザインには、リラックス効果のあるブルーやグリーンなどの落ち着いた色を取り入れるのがおすすめです。

予算を考えて殺風景な休憩室になってしまうと、休憩の効果を十分に得られないこともあるため注意してください。

座席やテーブルの配置を工夫する

休憩室の座席やテーブルの配置を工夫することで、快適で使いやすい空間を作ることができます。例えば、個人が静かに過ごせるエリアと、グループで談笑できるエリアを分けることで、それぞれの休憩時間の過ごし方を尊重し、さまざまなニーズに対応できるでしょう。

またソファやリクライニングチェアを設置し、よりリラックスできる環境を提供することも効果的です。十分な休息をとることで、仕事の生産性が向上しやすいためです。

空調や換気設備を整える

空調や換気設備を整えることで、休憩室の温度や空気の質を快適に保つことが大切です。

適切な温度設定や新鮮な空気の供給は、従業員の健康と快適さをサポートする重要な要素となります。特に夏場は冷房、冬場は暖房をしっかりと効かせることが重要です。定期的なフィルターの清掃や換気扇のメンテナンスも忘れずに行いましょう。

作業場に近い場所に配置する

休憩室を作業場に近い場所に配置することで、休憩時間の効率を最大化できます。移動時間が短ければ、その分休憩時間を有効に使うことができ、従業員のリフレッシュ効果が高まるでしょう。

さらに、急な対応が必要な場合でもすぐに作業に戻れるため、生産性の向上にも寄与します。

一方、休憩室から作業場が遠いと、休憩時間が短くなることで従業員の不満につながることもあり、気をつけたいポイントです。

まとめ

工場に休憩室をつくると、従業員の休憩時間を充実させることができ、生産性の向上に役立ちます。経費がかかるなどのデメリットもありますが、安全性や従業員の定着率も高まるなどメリットが多いといえるでしょう。

丹青社では、事業所のワークスペースや休憩室を含めた、さまざまな分野の空間づくりをお手伝いしています。企画から設計、施工や運営管理まで、ワンストップでサービスをご提供するため、面倒がなくスムーズな空間作りが可能です。工場における休憩室の設計や施工も、ぜひ丹青社にお任せください。以下では空間づくりに役立つ資料をご案内しております。あわせてご参照ください。


この記事を書いた人

株式会社丹青社

「こころを動かす空間づくりのプロフェッショナル」として、店舗などの商業空間、博物館などの文化空間、展示会などのイベント空間等、人が行き交うさまざまな社会交流空間づくりの課題解決をおこなっています。

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